作文執筆練習

作文執筆練習

 就職試験の作文は、文章の上手下手を見ているものではない。もちろん読んでもらえるレベル以上のものを書かなければ始まらない。しかし作家になるわけではないのだから、読み手を唸らせるようなものを書く必要はない。

 就職作文の基本は、自己PRや志望動機に基づいた「最も自分らしさの出ている文章」である。つまり自己分析ができていないと書けないものなのだ。

 ところで、なぜ就職試験に作文があるのだろうか。理由は2つある。1つは、文章から滲み出る人柄を見るためである。何気なく書かれた文章でも、その人らしさは滲み出るものである。ましてや自己PRを基本とした作文であれば、否が応でも出さざるを得ない。

 そして2つ目は、履歴書とともに書類選考の材料にしたいからである。毎年、何千にもの受験者が訪れる人気企業にとって、希望者全員に会うことはかなり骨の折れる作業だ。そこで、受験者を絞り込む手っ取り早い方法として作文試験を課すのである。

就職作文を書く上で大事なことは、わかりやすい文章を書くことである。「わかりやすい文章」ということ自体が曖昧な表現でわかりにくいという指摘を受けるかもしれないが、要は「難しい表現を使わない」「不親切な表現を使わない」「知ったかぶりをしない」ということだ。

人間誰しも、つい自分の得意なことになると、さも知っていますと言わんばかりに専門用語や難解な表現を用いて書きたくなるものである。しかし、そんな文章は読み手を退屈させるばかりか、下手をすると読んでももらえない可能性がある。

誰もが知っているような言葉を用いて平易な言葉遣いで書くと、幼稚で言葉を知らないと思われる。そんなことを危惧しているようだが、決してそのようなことはない。誰もがわかる文章こそ、その人のサービス精神旺盛さが十二分に現れた文章だと言えるのだ。